2016/04/17更新
鮎釣り入門
このページは2013年に流心会へ入門したKN会員が鮎釣りの道具を調達したり、仕掛けをネットで調べたりした際に知りたい情報になかなかたどり着けなかった単純な話題を中心にまとめました。
長年鮎釣りを経験している方から見ると「何を言っているんだ!!こっちが良いにきまっているだろう!!」とお叱りの声が聞こえてきそうですが、初心者が気になる点という意味では最高のページとなるよう更新していく予定です。
まず最初は、最低限揃えないといけない鮎釣りの道具をご紹介します。いろんな道具がありますが鮎釣りの道具は結構高価なものが多く入門者にとっては出費が重なります。そんな中で、とりあえず鮎釣りを経験した初心者のKN会員から見た必要最小限の道具とは・・・
鮎釣りに必要な道具
- 【竿・ロッド】
- 鮎釣りの竿は非常に高価ですが、入門用とはいえ安価な物はそれなりの価値だと思います。特に鮎竿は長いのが特徴ですが、それでいて軽量化するために各メーカーの匠の技が入っています。そこで初心者からのおすすめは中級クラスの中古ロッドです。
- 中古ロッドとなると購入しようと思った時点ではメーカーサイトではロッドの特徴や定価を調べることが困難な場合が多いので、メジャーな「タックル○○ー」などの店頭や通販を利用することをおすすめします。私は最初は某オークションで落札したものを使用しましたが、結果的に先ほど紹介した通販で再購入しました。購入した感想としては中古品のキズの状態や同サイトでの評価(A,B+,B-など)が適切で、期待どおりの商品だったことで安心しておすすめできます。
【中古の竿を購入する際のまとめ】
- 入門用とはいえ中級クラス以上がおすすめ
- ご紹介した販売店の場合、評価がB以上がおすすめ(予算しだいではB,B-くらいまでなら妥協できる)
- 自分が行こうと考えている川の幅によりますが、竿の長さは9mがおすすめ(できればズーム機構付で9.5mくらいまで長くできるタイプ)
- 自分が行こうと考えている川の流れの速さにもよりますが、竿の硬さは「中硬」か「中硬硬」(あまり硬い竿は初心者はバラシが多いです)
- 鮎竿は磯竿などと比較すると軽量化のためか折れやすいので、余裕があれば2本購入(スペアが無いと折れた時点で撤退を余儀なくされます)
- 【引舟】
- おとり鮎や釣れた鮎を活かしておく入れ物です。鮎釣りでは川の中に立ち込んで釣りをする場合が多く、鮎が掛かるとその場でおとり鮎を外して引舟に入れ、新しく釣れた鮎をおとりとして使用します。そのためいちいち岸まで戻っておとり缶へ移したりすると無駄な動きが多くなるので入門とはいえ、引舟は必需品です。
- 引舟の多くはプラスチック製で大小さまざまですが、川の流れが早い場合は小型の商品をおすすめします。私が入門した場所は熊本県人吉市に流れる球磨川でしたが、急流の場所になると舟が流される水圧で足をとられそうな場面が多くありました。
- 自分の体にぶつかった流れのせいで、下流に引っ張っている引舟が水中に潜り込んだりすると大きな水圧がかかり流れに引きずられそうになります。また、何十匹もつれる場合は、途中で岸に戻りおとり缶の方へ移せは良いし、そもそも初心者の場合何十匹も釣れないので余計な心配かも(笑)
【引舟を購入する際のまとめ】
- 舟自体は小型がおすすめ
- 但し、鮎を入れる口が大きく開閉する方が良い(口が狭いと、せっかく釣れた鮎を友舟に入れようとした瞬間に入れそこなって逃がしてしまう)
- 球磨川の激流で立ちこむ場合などは、ちょっとお高いですがシマノのアドバンスパワー2がお薦め^^。オートターン搭載で引舟がひっくり返った場合、自律で戻ります^^
- おとり缶も購入する場合は別ですが、最低限の道具という観点では、友舟ごと入れるバッカン(エアレーション付き)も同時に購入し、おとり缶兼友舟として利用することも可能
- 【鮎タモ】
- 鮎タモは鮎釣りには欠かせないツールです(笑)。磯釣りなどではタモは釣れた魚を取り込む時に使用するだけですが、鮎釣りでは仕掛けのセットから鮎の取り込みまで随時使用するアイテムとなります。
- まず、釣り場に着いたらおとり缶からおとり鮎を友舟へ移し、竿を片手に、仕掛けをぎっしり詰め込んだベストを着て川の中に入って行きココぞと思う場所で仕掛けを作ります。最初は岸でセットしてから川に入ってもいいのですが、途中で仕掛けを交換する場合などは結局、川の中での作業となるので色々と小物が流されないようにタモの中に入れた状態で作業するのです。
- 仕掛けのセットが完了すると、逆針に掛け針(3本イカリなど)を結ぶのですが、これまたタモの中での作業。そしていよいよ、おとり鮎に鼻カンを通しますが、友舟の鮎をザブーっと一気にタモに移し、活きの良いおとりを選んで、それ以外の鮎を友舟に戻します。最後に残った活きの良いおとり鮎に鼻カンを通し、逆針を付けやっと友釣りの開始となるのです。
- もちろん、野鮎が掛かったら、おとり鮎とともにタモで取り込み、野鮎が元気なら(背掛かりなら)野鮎に鼻カンを通して、おとりとして使った鮎を友舟に移す入れ替え作業もタモの中で行います。
【鮎タモを購入する際のまとめ】
- メーカー品は高額なのですが、入門用としては安価な物で十分。但し、初心者の私のおすすめは33cm程度の小型のものです。慣れるまでは大きいにこしたことは無いと39cmを購入したのですが、こいつが急流では意外と邪魔になるのです。タモは腰に付けた鮎ベルトに差して携帯しますが腰以上の深場に立ち込むとタモにかかる水圧でタモが抜けて流されたり[流されない為のアイテムは後ほどご紹介]、自分自身がタモごと流されたり(爆)
- 網は深めのものが良い。入れ掛かりとまでは言いませんが、友舟の鮎が活きが良いとタモにサブーっと移したとたん、まるでボラか飛び魚か???と言わんばかりにピョンピョンとタモから飛び出します(核爆)。私は慌ててタモを上に持ち上げ・・・友舟のフタが開いたまま手放し・・・タモからもピョンピョン、友舟からもピョンピョンの苦い経験があります。
- 網目は小さい物が良い。3.0mm、2.5mm、1.0mmなど商品の詳細欄に記載があるはずですから、網目の小さいものをおすすめします。タモの中で色々と作業する時に逆針や掛け針が網目に引っ掛かりますが、網目が大きいと3本イカリ針が3本とも別々の目に引っ掛かる確率が高く外すのが厄介です。やっと外れたと思ったら今度は逆針が引っ掛かり・・・と釣る前におとりが弱ってしまうほど(滝汗)水の抵抗を受けにくいとの理由で大きい網目を買いたいところですが慣れるまでは小さい目の物がおすすめです。その分直径の小さいもので補いましょう^^;
- 【鮎ベルト】
- 鮎タモの説明でも出てきたように、鮎タモは腰に付けた鮎ベルトに差して携帯します。場合によっては竿を差して移動したりもします。
- 単に差すだけなら、普通のベルトでも良いのですが、友舟は鮎ベルトに繋いで両手を離しても流れないようにしているのですが、この接続部分がフックになっているのでベルトにはこれをひっかけるDカン等が着いている必要があります。
- 更にタモが抜け落ちたりした場合でも流されないようにタモにも紐を付け、この紐をベルトに引っかけるなどなどで、Dカンが複数着いたものが必要です。
【鮎ベルトを購入する際のまとめ】
- 繰り返しになりますが、メーカー品は高額なので入門用としては安価な物で十分。
- 鮎ベルトとして市販されている物なら必要な冶具は付いていますが、そのほとんどは腰の部分に腰当てパッドなる物が付いています。これが善し悪し・・・と初心者は感じました。鮎タモホルダーが付いている物なら問題無いのですが、私が購入した安物には付いておらず、腰にタモを差そうとすると、腰当てパッドが邪魔になる。いっそのことホームセンターで工事用品コーナーに売ってあるDカン付きの安全ベルトなどの方が良いと思ったくらいです。
- よって、鮎タモホルダー付きで、且つ安価な物がおすすめと言えます。
- 【服装】
- 鮎釣り関連の商品を検索すれば、タイツや足袋(たび)が必要だということはわかります。しかし鮎釣りをしている人の写真などを見るとほとんどの人がベストを着ていることに気づきます。
- 船釣りや磯釣りでもベストは着ますが、鮎釣りの場合はこれが無いと困るくらいの必需品なんです(笑)。それは川の中に立ち込んで釣るスタイルが多いのと、使用する針がスレ針で消耗が激しいので一日の中で何回も針の交換が発生します。
- 更には、根掛かりやその他の理由で仕掛けを作りなおす場面もあり、その度に岸へ戻って・・・は大変です。なんせ流れで足はとられるは、鮎の好物のコケが生えまくっている石の上を歩くと滑るはで、できる限りその場で修復したいのです。
- その為には、針やオモリはもとより、天糸・水中糸・鼻かん仕掛けなど、「鮎釣り仕掛けの一例」編でご紹介するような小物を効率的に収納できるポケットが付いたベストが必需品となるのです。
【服装のまとめ】
- 鮎タイツは有名なメーカー品でなくとも十分!!。釣り具の有名なメーカー品ではタイツだけでも数万円とかしますが、私は3千円程度の安価なもので入門しましたが全く問題ありません。
- 鮎足袋(たび)も有名なメーカー品でなくとも十分!!。但し、サイズは一回り大きいものをおすすめします。私の場合、普通25.5cmの皮靴を履いているサラリーマンですが、鮎足袋のMサイズ(24.5~25.5cm)を買ったら親指の爪が痛くLサイズに変更しました。変則的な川の中を歩き回ることを考えると絶対に爪先に余裕があるものをおすすめします。
- ベストは大き目のポケットが沢山付いているものがおすすめ。先に説明したとおり色々な道具を携帯する必要があります。また、私は暑い夏のシーズンで使用するものだし、川の中でも抵抗が無い方が良いと思って生地がメッシュタイプを購入しましたが、これが大失敗!!。川の中で掛けた鮎をおとりと交換する際など、長い竿を肩にかついで手元のタモの中で作業しますが、その際に逆針や掛け針(3本イカリなど)がメッシュに引っ掛かかったり、最悪は背中付近に引っ掛かるとどうにもならず、いったん岸へ戻ってベストを脱いで・・・(滝汗)
ベストはメッシュ生地以外にしましょう!!
- 【天上糸・水中糸・針・鉛】
- 針や糸の太さなどは釣れる鮎の大きさによってかなり異なります。球磨川だと解禁直後で20cm前後で7号針くらいで十分ですが、7月過ぎには20cm~25cmとなり8号、8月になると25cm以上となりそろそろ尺鮎の釣果が聞かれ始めますので9号、10号の出番です。
- 針を購入すると適合ハリスが書かれているのでハリスの太さは決まってくるのですが、天上糸から鼻カン仕掛けまでの号数とかはまちまちです。
- 筆者は初心者だったので水中糸はナイロン(フロロカーボン)を選択しました。理由はメタルが高価だったから・・・(滝汗)。そこで、先輩から入手した適合号数とそれぞれの長さが記されたネタ帳を参考に0.6号のフロロカーボンを水中糸として使用したのですが、過去には磯釣りかルアーしかやったことが無く1号以下のラインがとても細くて心配でした(笑)
- 水中糸は水の抵抗を受けにくい様にできるだけ細い糸が良いと聞いたのですが、0.6号でもやたら細く感じました。しかも、扱いに慣れていないせいか気付かないうちに足で踏んでいたり、竿を担いでおとりを交換する際に帽子にひっかけたりした時にそのまま使用していると、鮎が掛かった瞬間に水中糸の途中からプッツーン!!
- そんな苦い経験を何度かするうちに、多少水の抵抗を受けてでも、もう少し太くて傷に強い糸の方が良いと考えるようになりました。その結果・・・0.8号のフロロカーボーン・・・ついには1号のフロロカーボンを水中糸として使用。比例して天上糸は1号のフロロカーボン・・・PEの0.6号と強固なものとなったのでした。
- 竿と仕掛けのバランスが完全に崩れていたのは言うまでもありません(ToT)
【仕掛けのまとめ】
- 鮎釣りの仕掛けは、「天上糸、水中糸、ハナカン仕掛け、掛け針」の大きく4つのパーツに分けられる
- 取り急ぎ、天上糸は1号程度、水中糸は0.6号程度のフロロカーボンでスタート。そのうち筆者みたいに太さを変えたり、材質(PE等)を変えたり自分好みにすればいいと思います。
- 【流心会のお薦め水中糸はDUELのアーマード鮎FH】 鮎釣りマガジン 2016年5月号では、我が流心会の漁労長がインタビューに答えてます^^。 絶対にコレだ!!というものは無いと思いますが、強度的にはメタルを凌いでいるし、何と言っても編み付けが不要で8の字結びで現地でのトラブル時にも簡単に修復できるので初心者にはピッタリです。
- 鼻カン仕掛けも入門時はセット品を購入。自作する段階になると、鼻カンや逆針の大きさを選ぶことになりますが、こちらも「鮎釣り仕掛けの一例」編でご紹介します。
- 針は鮎釣りコーナーでハリス付きの7号程度のものを買う(1日の釣行に1パック[8本程度]は必須で2日間なら2パック・・・)
- 鉛は挟む部分にゴムが貼ってあるもので4号を調達。球磨川の急流では5号以上も必要ですが一般的には某メーカーから発売されている4号、3号が支流だと思われます。何種類も持参すればいろいろ応用も利くと思いますが最低限という意味では4号をおすすめします。
- 慣れてくると天糸から針までの仕掛けは自分で作るので、「鮎釣り仕掛けの一例」編でご紹介するような針巻き器や根巻き糸なども必要
- なにごともバランスが重要!!
- 詳細は「鮎釣り仕掛けの一例」編を参照ください。