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2013/10/27更新

鮎釣りイカリ鈎巻き器の違いについて

鮎釣り用のイカリ鈎巻き器として代表的なオーナーはり製とα-BIG製のそれぞれの機構と、流心会のKN会員が実際に使ってみた個人的な感想を紹介します。

使用感についてはあくまでもKN会員の個人的な感想で、流心会の中でも両メーカーは好みによって意見が分かれるところです。

両社の構成パーツ

上の写真は左側がオーナーはり製の鮎イカリ用鈎巻き器 AV-23(3本鈎専用タイプ)、右側がα-BIG製の鮎・鈎結び器 HAH-03(3本セット)です。

両社とも台座にあたる部分が2セット入っており、オーナーはり製は「鈎受け台」と呼び#0-3と#1-3の2セット、α-BIG製は「調整アダプター」と呼び1.0と1.2の2セットが入っています。

オーナーはり製の「鈎受け台」は#0-3と#1-3の他に別売りで#1/0-3,#2-3,#4-3の3種類が用意されており、使用する鈎の号数によって使い分けます。ちなみに#0-4とか#1-4などと末尾に4が付くタイプは4本イカリ用となります。詳しくは「株式会社オーナーばり」のホームページの製品情報を参照してください。

α-BIG製の「調整アダプター」は1.0と1.2の他に別売りで1.5の1種類が用意されており、使用する鈎の号数によって使い分けます。ちなみに1.1、1.3、1.7は4本イカリ用となります。詳しくは「谷山商事株式会社」が運営する「釣武者」のホームページより【α-BIG】鮎仕掛用品を参照してください。

オーナーはり製の「鈎受け台」について

上の写真はオーナーはり製の「鈎受け台」を上から見た写真で、左側の中央付近に3つの小さな穴が見えます。この穴に沿って溝が掘ってあり、この溝に鈎の軸を滑らせて穴に差し込んでいきます。
鈎を刺す穴が3本別々に掘られているのでボディ(ゴールドの棒状の治具)で鈎をつかんだ時に鈎の軸同士が絡んだりしません。

また、右側の写真のように、テスト穴と呼ばれる3つの穴と同サイズの穴が「鈎受け台」の表面にも掘られており、使用する鈎の軸が通るか事前にテストできます。

「鈎受け台」の底は手で回転させると軸穴の深さが調整できる機構となっていて、手で回した感じもカリカリと優しいクリック感が有り微調整も簡単です。

写真左側が軸穴が浅い状態で右側が深い状態となります。

オーナーはり製の「ボディ」について

「鈎受け台」に3本の鈎をセットしたら、ボディと呼ばれる治具でイカリ状になった鈎を「鈎受け台」から抜き取ります。

ボディは写真の後部にボケて写っている「押し込みボタン」が有り、この部分を押すと写真右側のようにイカリ鈎をつかむ溝が飛び出してくる機構となっています。

大きく開いた溝に鈎を合わせてボタンをゆっくり離すと、徐々に溝が狭くなり最終的に鈎の軸をガッチリと挟み込んで「鈎受け台」から抜き取れる状態となります。

α-BIG製の「調整アダプター」について

上の写真はα-BIG製の「アダプターベース」写真左と「調整アダプター」写真右です。

「アダプターベース」の底の四角の穴に「調整アダプター」の4角形のボルトの部分をセットして、「調整アダプター」を手で回転させると軸穴の深さが調整できる機構となっていています。

「調整アダプター」の中央付近に1つの穴が見え、ここに3本の鈎をまとめて差し込みます。
鈎を刺す穴が1本にまとまっているので、軸の深さに合わせて正確に調整しないと、ホルダー(本体)で鈎をつかんだ時に鈎の軸同士が絡んだりします。

「アダプターベース」の側面には3本の溝があり、この溝で区切られた4本のラインが目盛の役目を果たします。

一番締めた状態で軸穴の深さが2mmとなり、1本目のラインまで緩めると3mm、2本目で4mm、3本目で5mm、4本目で6mmとなり、2mm~6mmまで調整可能です。4本目のラインより緩めたり、バラしたりすると内部の部品が変形して故障の原因となるので注意が必要です。

写真左側が軸穴が浅い(2mm)状態で右側が深い(6mm)状態となります。

α-BIG製の「ホルダー(本体)」について

ホルダー(本体)は写真でギザギサに見える部分が回転でき、この部分を回すと写真右側のようにイカリ鈎をつかむ溝が徐々に狭くなりながら内部から出てくる機構となっています。

軸が太い鈎をつかむ場合、写真左側のように溝を大きく広げた状態にすと、つかむ部分が本体に入り込んでいくため鈎の先端しかつかめず、非常に使いづらいと感じました。ただし、これは9号以上の軸太鈎の場合で、軸が細い場合は全く問題有りません。

「調整アダプター」に3本の鈎をセットしたら、ホルダーの溝に鈎を合わせてを上から付き当て、ギザギザを回して締めていき、イカリ状になった鈎を「調整アダプター」から抜き取ります。(写真左)

「調整アダプター」の鈎を刺す穴が1本にまとまっているので軸の深さに合わせて正確に調整しないと、鈎の軸同士が絡んだりします。(写真右は深さが浅かった場合)

「鈎受け台」・「調整アダプター」と適合鈎の目安について

※青字は別売です。

オーナーはり製「鈎受け台」の対応目安
鈎受け台サイズ鈎軸径(mm)鈎サイズ(号)備考
4本用  #2/0-40.41まで5~6.5商品ナンバー 9689-14
3本用  #1/0-3
4本用  #1/0-4
0.43まで6~7商品ナンバー 9689-12
商品ナンバー 9689-13
3本用  #0-3
4本用  #0-4
0.48まで6.5~7.5商品ナンバー 9689-6
商品ナンバー 9689-7
3本用  #1-3
4本用  #1-4
0.56まで7.5~8.5商品ナンバー 9689-8
商品ナンバー 9689-9
3本用  #2-3
4本用  #2-4
0.65まで8.5~10商品ナンバー 9689-10
商品ナンバー 9689-11
α-BIG製「調整アダプター」の対応目安
アダプターサイズ鈎軸径(mm)鈎サイズ(号)備考
3本用  1.0
4本用  1.1
0.39まで5~6.5セット深さ 2.0~3.5mm
小鈎・短軸・細軸・中軸
3本用  1.2
4本用  1.3
0.49まで6.5~8セット深さ 2.5~4.0mm
短軸・中軸・太軸
3本用  1.5
4本用  1.7
0.65まで8~10セット深さ 4.0~6.0mm
太軸・大鈎

上記の鈎サイズは目安であり、軸の太さなどでかなり変わってきます。私はα-BIG製を使用していますが球磨川で解禁から1ヶ月程度使用した7.5号の鈎でも軸が細いものを使うのでアダプターサイズは3本用1.0でも緩々です。

しかし、7月中旬以降使用した9号鈎は軸も0.57mmと太くしたので3本用1.2でも入りませんでした。さらに8月中旬ともなると尺鮎が出始めるので太軸の10号を使用しましたが、これは軸が0.64mmもあり、別売りの3本用1.5のアダプタは必須となりますが、オプション無しでも大きい鈎を巻く方法で対応しました。

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